現代の子供達に何が起きているのか？

こんにちは、副院長の章浩です。今回は、当院で子供たちの呼吸についてのお話を聞いていただいた方向けの、振り返りの内容になります。お話を聞いていない方は、なかなかわからないような内容になってしまうので、気になる方は以下の記事を参考にしたり、当院へお問い合わせいただければ幸いです。

https://hf-dental.com/?p=492

お伝えした内容１

呼吸が満足にできないお子さんが増えています。子供の無呼吸は、成長に大きな悪影響を及ぼします。また、大人になってからの無呼吸は、高血圧など様々な合併症を引き起こし、最悪寿命を縮める可能性もあります。

お伝えした内容２

呼吸をしやすくするためには、上あごの前への成長が不可欠です。そのような成長をしたお子さんは、その子のポテンシャルを最大限発揮した美しいお顔になります。多くのイケメン俳優や、美しい女優さんは、このような成長をされていることが多いです。

お伝えした内容３

体の成長は上から下へ、中央から外側へが基本です。上顎やお口の成長が不十分な場合、体の成長も不十分になります。お顔がしっかりした成長を遂げると、体も成長し、自身の運動機能のポテンシャルを最大限に発揮することができます。また、末端への成長も促進されるため、手先の器用さにも影響を与えると言われています。

なぜ呼吸のできない子が増えたのか？

食の欧米化や、離乳食の普及などで、食事の噛む回数が昔と比べて圧倒的に少なくなったことが原因です。噛む回数が少ないため、顎の骨がうまく発育せず、顎が小さくなるため、歯並びが悪くなります。顎の骨が成長しないと、舌は行き場を失って、本来の位置より後下方に下がってしまいます。そうすると、舌が気道を塞ぎやすいので、呼吸がしにくくなってしまいます。

呼吸のできていない子供の特徴は？

夜寝ているときに、いびきをかくことがあります。夜に満足に寝られないため、朝起きることが苦手であったり、日中もうとうとしがちです。集中している時やリラックスしているときに、お口をポカンとあけている子はとても多いです。他にも、猫背であったり、歯並びが悪いなどの特徴があります。

どう治療していったらいいのか？〜６歳まで〜

食事の際の姿勢を正し、噛む回数が増えるようなメニューを１品追加しましょう。詳しくは下記を参考にして下さい。顎の前方成長には、前歯でかぶりつくことが何より大切です。

https://hf-dental.com/?p=516

おうちでできる、お口の体操を毎日行いましょう。詳しくは、下記を参考にして下さい。

https://hf-dental.com/?p=708

こう言った治療法で、呼吸のしやすい顔になれるのは、人生の中でこの期間だけです。６歳までで、正しい成長を獲得できなかった場合は、次のように矯正治療が必要になります。とても大切な時期ですので、この時期のお子さんがいる場合には、是非習慣化する努力をご家族で行って下さい。

どう治療していったらいいのか？〜６歳以上〜

上記の６歳までの子の対策に加えて、矯正治療をして顎の成長を促進させます。顎の成長は６歳までで８０％が完了し、10〜12歳頃にほぼ完成してしまいます。そのため、６歳を過ぎると、お口の体操や食生活だけで正しい成長を完了させることは難しくなります。そこで、６歳以降は、歯の矯正治療を行い、歯を適切な位置へ誘導してあげつつ、顎の骨も正しい方向へ成長するようサポートをして行きます。

矯正治療の期間と費用

当院の矯正は、SH療法という特殊な治療で行います。見た目は、普通の床矯正と似ていますが、普通の床矯正は横へ成長しか促進できないのに対して、SH療法は最も大切な顎の骨の前方への成長も誘導してあげることができます。また、通常の小児矯正は顎の骨の成長が終了する１０歳頃までしか行えませんが、このSH療法は原則年齢制限がありません。ですので、何歳からでも行うことができます。この「前方成長の誘導」と「年齢制限がない」という矯正治療は、私が知る限りSH療法のみです。

　実際には少し違いますが、下のような装置を１日夜睡眠時に８〜１０時間ほど装着します。下記リンクにて、実際の症例を見ることができますので、ご参考になさってください。https://www.shta.jp/sh療法の症例/

治療期間は原則８歳以降です。その間１〜３ヶ月に１度の頻度で来院いただきます。

矯正装置の費用は、診断料も含め３３万円。装置の修理が複数回必要になることがあります。修理は１万円〜２万円です。まれに、装置自体を新しくしなくてはいけないこともあり、その場合装置代７万円が別途かかる可能性もあります。

その他に、毎月の来院時に調整料500円。お口のクリーニングや、お口の体操指導などで500円がかかります。

８歳までに矯正を始めたい場合

　矯正治療は、期間も長いためご本人やご家族のやる気がとても大切です。もし、ご両親はしたいけれども、子供は乗り気ではない。費用的にすぐにはむずかしいといった場合は、矯正前処置「オーソテイン」をおすすめします。

　これは、矯正前にお子さんの癖や習慣を改善し、矯正治療の前にお口の環境を整えておこうというものです。呼吸が改善されることも多く、発育に良い影響を与えてくれますし、３万円と矯正治療よりも安価なので、取り組みやすくなっています。矯正治療をするまでの準備期間などに最適です。

矯正治療は家庭力が大切

矯正治療は、装置をしっかりとした時間使えるかどうかが、その成否を分けます。また、矯正意外にも、お口のトレーニングや食生活の改善は行わなくてはならないので、そう言ったことを生活の中で習慣化していくことが大切です。そのため、これらの治療は家庭力がものを言います。期間と費用そして手間がかかりますので、家族皆のサポートが必要不可欠です。

SH療法は非常に優れた治療法のため、大人になってからでも行うことが可能です。ただ、成長途中のお子さんの方が短期間で行えますし、顎の骨の成長を促進することができるので、本当は小学生くらいのうちに始められることがベストです。ハードルは決して低くはないかもしれませんが、お子さんの未来のために治療をご希望の方はお知らせください。

ご質問、などありましたら、当院までご連絡をお願いいたします。