諏訪の地で昭和33年に開院以来60余年、地域の皆様に貢献いたします。

現代の子供達に何が起きているのか?〜乳幼児編〜

こんにちは。副院長の章浩です。今回は、当院で子供の呼吸のお話を聞いた方向けの振り返りの内容になります。今回は、0〜2歳のお子さんを持つお父さん、お母さんへのお話です。2歳以上のお子さんがいる場合は以前のブログの内容になりますので、そちらをお読みください。

https://hf-dental.com/?p=807

お伝えした内容1

早期卒乳と、離乳食の普及により、最も顎が成長する0〜2歳で、顎にかける負荷が減ってしまっています。そのため、顎が成長できない子が増えています。

お伝えした内容2

顎が成長できなかった子は、無呼吸のリスクが上がり、不眠や頭痛、低身長などの症状を引き起こします。大人になってからは、睡眠時無呼吸のリスクが上がり、高血圧などの合併症を引き起こし、寿命にまで影響を与える可能性があります。

お伝えした内容3

顎の成長は6歳までに8割が完了し、最も成長するのは0〜2歳です。この時期が正しい顎の成長をするために、最も大切な時期になります。

健康な成長のために必要なこと〜卒乳について〜

可能であれば、欲しがるあいだは、母乳をあげて下さい。

母乳育児が難しい場合は、母乳を吸う時と同じようなお口になるものを選んであげて下さい。下記のようなものがお勧めです。

 詳しくは下記をご参照ください。

https://www.beanstalksnow.co.jp/babymom/nipple_w/

また、2歳までは、是非おしゃぶりをして、お口の筋肉を鍛えてあげてください。2歳を過ぎると、逆に歯並びに悪い影響を与えるので、やめる時はしっかりサポートしてあげましょう。下記のおしゃぶりが特におすすめです。

健康な成長のために必要なこと〜離乳食について〜

離乳食の開始時期は、自座りができ、親が食べるものに関心を示し、よだれが垂れていることが条件です。

前歯が生えてきたら、(1歳頃〜)前歯でかぶりつける大きさで与えましょう。必ず大人が近くで見守り、喉につまらせないよう、注意しましょう。

離乳食の詳細については、下記に記載しておりますので、ご参照ください。

https://hf-dental.com/?p=852

成長のチェックポイント1

噛み合わせは、切端咬合が理想です。噛んだときに、奥の歯もしっかり噛んでいるようにして下さい。多くのお子さんは、「いー」と噛ませた時に、前歯は切端咬合ですが、奥歯がかみ合わさっていない状態になります。必ず、奥で噛んでもらい全ての歯がかみ合わさった上で、上下の前歯が切端同士で噛むかどうかを見て下さい。

成長のチェックポイント2

3歳を過ぎたら(できれば2歳くらいから)、歯と歯の間に隙間ができてくることが大切です。この隙間がないと、大人の歯が綺麗に並ぶことができません。

成長のチェックポイント3

横顔と頭頂部の写真を撮影し、その成長具合を確認して下さい。お顔が全体的に前方向に成長いれば、基本的には良い成長です。逆にお顔が縦に長くなるようですと、良い成長とは言えないことが多いです。個人差もあるので、絶対的指標ではありませんが、目安になります。

最後に

0〜2歳にお顔が正しく成長できるかが、その子の人生に大きな影響を与えます。できる範囲で、実践して見て下さい。それと同時に、むし歯の予防もとても大切です。しっかり成長できているかの確認も含めて、定期的な歯科への受診をお勧めします。お顔の写真撮影も記録に残せます。

もし、3歳までに切端咬合、空隙歯列が獲得できなかった場合、お口の体操や、食生活の見直しが必要です。できるだけ早期に、ご連絡ください。