諏訪の地で昭和33年に開院以来60余年、地域の皆様に貢献いたします。

将来、元気で長生きしていくためには③

皆さん、こんにちは。副院長の章浩です。最近、歯科医師会や、地区会、幼稚園のパパ、ママなどこちらに引っ越してきてから広がったコミュニティの方々とご飯に行く機会が多く、茅野や諏訪の美味しいお店を紹介いただいています。地元の方だからこそ知る名店が多く、とても美味しくいただいています。これが、歯周病やむし歯になると、なかなか美味しくものも食べられないので、やっぱり歯は大事だなーと、つくづく感じる今日この頃です。

さて、前回は歯周病が歯だけでなく、全身の健康に影響を及ぼすということをお伝えしました。

https://hf-dental.com/?p=685

歯周病を予防していくことが大切だということが、なんとなくお分かりいただけたかと思います。では、歯周病の予防には何が大切なのでしょうか?

①やっぱり、自宅でのセルフケアが一番大切

やっぱりまずは、歯磨きですよね。歯磨きによって、細菌の潜むバイオフィルム(歯垢)を除去する。これが一番大切です。歯医者さんでのクリーニングも大切ですが、3ヶ月に1回歯医者さんでクリーニングしてもらったとしても、それは1年365日のうちの4日でしかありません。残りは、ご自身でしっかり磨かなくてはいけないので、やはりご自身でしっかり歯磨きできることがとても大切です。

②歯医者さんでの定期的なメンテナンスも大切

それでは、歯医者さんへは通わなくても良いのでしょうか?いえいえ、そんなこともないんですね。

これは、65歳以上の方が5年間のうちにどれだけ歯を失うことになったかを調べた結果です。歯周病治療を全くしなかった人は、平均して1.8本。歯周病治療をした人が1.1本。歯周病治療をした後に、5年間定期的に歯医者さんでメンテナンスをしてもらった人は、0.5本の歯を失ったというものです。これを見ると、歯周病治療はもちろん大切ですが、その後のメンテナンスがとても大切であることがわかると思います。

メンテナンスでは、セルフケアの確認とリスク部位の管理をしてもらおう

メンテナンスではどういったことを行うのでしょうか?理想的なメンテナンスは、歯のクリーニングをしていくことではありません。普段のセルフケア(歯磨き)の状態をチェックしてもらい、しっかりできているかの確認と、もし不十分なところがあればその部位と磨き方について再度、どうしたらできるようになるかを、衛生士さんと一緒に考えていくことが本来のメンテナンスです。

なんでもそうですが、他の人から指摘されることがないと、だんだんと自我流になり疎かになってしまうものです。メンテナンスはそういったことを避けるためにも、定期的にセルフケアの確認を行う場になります。

また、歯周病の治療をしてもなかなか全て完治することは難しい場合もあります。そういった場合、完治に至らなかった歯が再度歯周病を発症して、さらに重症化していくことも多いです。そのため、メンテナンスには、そういった今後重症化しやすい歯を集中的に管理し、できるだけ悪化することを防ぐ目的もあります。こういった歯は、歯周ポケットが深いことが多いので、なかなか普段のセルフケアだけでお掃除していくことは困難です。そのため衛生士が専門の器具を使って、クリーニングをし、管理をしていきます。

歯医者さんへ通う人は、寿命が長くなる

歯医者さんへ通って、歯周病の予防をしていくことが大切だということがわかる研究もあります。

これは、健康寿命と平均寿命に何が関与しているかを調べた研究です。1位は男女共に、趣味があるかどうか。2位は体を動かしているかどうか。そして3位が歯科医院へのどれだけ通院しているか。といった結果でした。男女ともに、健康寿命も平均寿命も、歯医者さんに行けば行くほど伸びるということが示されています。

やはり歯医者さんで歯周病の予防をしてもらう事は、将来の健康にとってとても大切なようです。

いかがでしたか?今は、保険適応になったので、1回2000円〜3000円ほどで歯周病の予防が受けられるようになってきました。頻度はその人のリスクにもよりますが、一般的には3ヶ月に1度と言われています。是非皆さんも、将来の健康のために定期的に歯医者さんに通ってみてはいかがでしょうか?