こんにちは、副院長の章浩です。
前回は、だらだら食べがなぜ、虫歯になりやすいのかというお話でした。
今回は、具体的にどういったおやつが虫歯になりやすいのかというお話です。
ガム類 飴 キャラメル 金平糖 アイスキャンディ(ビニール入り) ゼリービーンズなど
最も虫歯になりやすいお菓子です。糖分が多く、食べるのに時間がかかったり、口の中に残るのが特徴です。食べているだけで、ダラダラ食べになりやすいものです。ビニール入りアイスキャンディとは、私が幼い頃はチューチューアイスなんて呼ばれていましたが、半分に折ってチューチューと吸って食べるようなアイスです。一つ食べ終わっても、もう一つあるため、時間が長くかかりますし、いつまでも吸い続けるので、他のアイスに比べて虫歯になりやすいと言われます。
チョコレート ラムネ ビスケット クッキーなど
炭酸飲料 ジュース 清涼飲料水
こちらも、虫歯リスクは高めのお菓子です。糖分が多く、口の中に残りやすいです。リスクSのものに比べて、一つ一つは短時間で食べられますが、数を多くとる場合が多いことが特徴です。
また、お子さんが大好きな甘いジュースなどの飲み物類もこのリスク群に入ります。飲み物に入っている砂糖の量はとても多いですし、歯の隅々まで行き渡り、うがいや歯磨きでもなくならないのが特徴です。炭酸飲料は、炭酸によってお口の中が酸性に傾き、以前お話した脱灰という現象を引き起こし、かつ砂糖もいっぱいなので、虫歯リスクは高いです。
プリン ヨーグルト ゼリー アイスクリームなど
砂糖は多いですが、比較的短時間で食べることができ、かつ口の中に残りにくいのが特徴です。リスクはやや低いですが、ダラダラ食べにならないように気をつけましょう。
ポテトチップス ポップコーン フライドポテト えびせんなどのスナック菓子
肉まん たこ焼き せんべいなどの小麦粉製品
りんご キウイ みかん バナナなどの果実類
コーンスープ カップラーメンなどのインスタント食品
少量の砂糖を含みますが、比較的リスクは低いものなります。やはりダラダラ食べには注意することと、果物は酸性なので夜寝る前には食べないように気をつけましょう。
ナッツ サキイカ チーズ お茶 牛乳など
虫歯のリスクが極めて低い安心なおやつ?です。リスクは低いですが、おやつとしての魅力も低いですね。ちなみに、固形チーズは虫歯予防効果がある食品として知られています。チーズ自体がお口の中の酸性を中和する作用があることと、よく噛んで食べるので唾液がたくさん出ることがその理由のようです。なかなか歯磨きが難しいようなときは、おやつや食後に固形チーズを食べさせるというのも、たまにはいいかも知れません。
甘いものが大好きなお子さんにとって、おやつは大切です。しかし、常にリスクの高いものを食べていては、やはり虫歯になってしまう可能性は上がります。ですので、リスクSやAのお菓子は特別な時に食べるようお子さんとお約束をしておきましょう。例えば友達の家に行った時、習い事を頑張った時、嫌いな食べ物を頑張って食べられた時などです。
また、虫歯が少ないスウェーデンでは、ルーダスゴディス(土曜日のお菓子)という、甘いものは土曜日にしか食べないという文化があるようです。虫歯が少ない理由はもちろんこれだけではないですが、このようにリスクの高いおやつは曜日を決めて食べるという約束があっても良いのではないかと思います。
虫歯になってしまうと、美味しいはずの甘いお菓子は、歯が痛むので美味しく食べることができなくなってきます。美味しいものを美味しく食べるために、選んで、考えて美味しくお菓子を食べていきましょう。